ArduinoとHブリッジ回路でペルチェを加熱冷却両制御する予備検討

ArduinoとHブリッジ回路でペルチェを加熱冷却両制御する方法をまとめる。

ペルチェ素子(ペルティエ素子)は、今からおよそ200年前にペルティエによって発見された、異なる金属を接合した部分に電圧をかけて電流を流すと熱の吸収や放出を生じる現象・・・ペルティエ効果を用いたデバイスだ。今では数百円で使いやすいモジュールを入手することができる。

ペルチェの駆動には、数Aの大きな電流が必要だが、冷却のみであれば、そのままMOS-FETで電圧制御してやれば十分である。逆向きに結線すれば、加熱面と冷却面が逆転する。

Hブリッジ回路

Hブリッジ回路は、1電源で、DCモーターを両方向に制御するときなどに用いる制御回路だ。例えばDCモーターであれば、電源の極性を逆向きにして結線すれば、逆回転させることができる。

実際のモーター制御では、大電流をスイッチングできるMOS-FETを用いてこれを切り替える。4つのMOS-FETが組み込まれたドライバICもカタログされている。

1000px-H_bridge_operating.svg
4つのスイッチを開くすると、モーターはオープンとなり、二つのスイッチを閉じるとその組み合わせによって電源の極性が変わる。

ペルチェ素子の特性

ペルチェ素子の駆動には、数Aから数十Aの大電流を必要とする。

ペルチェ素子のデータシートをみると、定格いっぱいまで電流を流せば最大熱輸送量を得ることができるが、投入電力に対して熱輸送の効率は大きく低下する。目安は以下の通りだ。

電流定格の1/5→出力定格の1/3
電流定格の1/2→出力定格の1/2

ということなので、冷却面積が取れる場合は小さい電流で駆動したほうがよいだろう。もちろん面積当たりの冷却能力を最大にしたいなら、大電流を流せばよいが、その場合は発熱が急速に大きくなることに注意しよう。

I-Vカーブはほぼ直線だが、電流・電圧特性は温度によって変化する。とくに小電流側で大きい。気にしないでも大きな問題はないだろうが、精密制御が必要な場合はパラメタの温度補正の必要性を意識しよう。

回路パラメタ決定前の粗計算

秋月電子で売られていた8Aタイプ(40x40mm) TEC1-12708を想定してみよう。定格熱輸送量は76Wだ。抵抗はおよそ1.5Ωしかない。

とりあえず、2Aくらい流せば、1/3の25Wくらいは熱輸送できるはずだから、このあたりで駆動できるHブリッジを組めば、とりあえずは機能する。

予想される消費電力は8Wくらいだから、発熱は33W以内程度を考える。この出力はちょっとした半田ごてくらいだけれど、使用温度範囲は80度までだから、それなりに本気で冷却しないといけないだろう。

定常で2Aくらい流そうという目標は悪くない。もしも、定格いっぱいで使いたいなら、200W近い発熱と闘うことになる。これは、相当な覚悟が必要だ。瞬時ならよいだろうし、定常的に使えるような発熱ではあるまい。発熱をうまくフィードバックして使う領域だということがわかる。だから、まだ考えなくてよい。

ペルチェ制御へのHブリッジ回路の適用手段いろいろ

  • 最初、ドライバICとしてTB6643KQを選んで組んでみようかと思った。
  • Pololuなどのロボット用基板のHブリッジが数ドルで手に入るので、そっちでもいっか、、、というのが次の選択肢、スイッチサイエンスなどで700円以内で入手できる。ただし大電流タイプだと、6千円くらいになる。
  • 大電流のドライバを安く欲しいなら、自作するのがよいようだ。(面倒なら、二番目の選択肢でも十分だ)

検索していたら、以下のようなページが見つかった。特に考えなくても、これをそのまま使えばいけそうだ。(モーターではないので逆起電力対策のダイオードは不要)

大出力ペルチェと小出力ペルチェ

ペルチェ素子の効率は低電圧側のほうが効率がよい。効率はただちに発熱量を決めるので、非常に重要だ。

冷却対象の表面積が小さいのであれば、高出力のペルチェを選択せざるを得ないが、冷却対象の表面積が大きいのであれば、小出力のペルチェを複数並べたほうが電力効率がよくなる。

秋月電子などで買うと、大出力のものも小出力のものも値段があまり変わらないので躊躇するが、それなりのルートでロット買いすると、だいたい出力と値段は比例している。

試作してみた

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です