銀の急騰はいつ終わるのか?工業貴金属の高騰について。

シルバーの価格が高騰している。

3月に12ドル台をつけてから8月7日現在28ドルを超えている。130%の上昇だ。凄まじいが、まだ止まりそうな気配がない。

こういうことは1979年~80年にもあった。いわゆるシルバーショックであり、およそ20倍の高騰を示した。なぜそんなことが起きたのだろうか?

工業貴金属は、一旦買われ始めると、実需家の逆指値が発動し始める。つまり事業計画を買えなければならないほど原材料価格が上昇してしまうと、急いで買いを入れ始めるのである。そのため、投機的な買いがトリガーして上昇がはじまると産業構造が変化するほど上昇するまで止まらない。実際、80年のシルバーショックでは、銀を消費していた銀塩写真やX線写真から、CCDへの移行が検討され始めた時期に相当する。

今回コロナショック後に上昇しているのは、もともと金銀比価の拡大を理由とした投資家の買いが集まったためだと言われている。ところがコロナショック以前の3月高値を更新したところから様相が変化し、次第に上げが急になっていった。

さらに米国大統領選候補であるバイデン氏がソーラーパネルへの補助金政策を公表すると、銀に大量の買いが集まった。ソーラーパネルには銀が使われるのである。このまま高騰が数十倍まで続く場合、(そんなことはないと思っているが)、現在普及しつつある太陽光パネルは現実的な価格で生産できなくなる可能性がある。

もっとも、太陽光パネルの単位出力あたりの銀消費量は、数年で半減するペースで減っていっているし、銀のリサイクル率も価格に同調して上昇する傾向があるから、銀塩写真時代のように一方的に産業崩壊が起きる可能性は少ない。とはいえ、一部業界からの強い買いが続く可能性は多いにある。

もう一つ興味を持つべきなのは、すでに高騰しつつある銀ではなく、次に高騰しうるプラチナである。8月7日現在、プラチナも下落前の水準を固めつつあり、このまま上昇すると銀と同じような上昇圧力が生じる可能性がある。

プラチナの場合、今後はじまるであろう水素燃料電池のキー材料であるから、業界の関心も強い。とくにテスラやニコラに代表されるように、燃料電池業界・電気自動車業界では膨大な資金が集まっている状況であるから、プラチナ買いに火が付くことを期待するのはさほども無理はない。

そんなわけで、すでに持っている銀はそのままホールド、残っている資金があるならプラチナに放り込む判断を僕はする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です