さらならるドルの1段安は来るのだろうか?

さらなるドルの一段安(ここではドルインデックスの1段安)は来るのだろうか?

自分は近いうち、おそらく四月までには来ると思っている。バイデン政権はそれまでに最低賃金アップを本格的に政策として推進するだろうからだ。

最低賃金の上昇は、米国のとくに下層労働者から仕事を奪うことになるだろうが、実際にはそうはならない。バイデンは莫大な補助金を配ってこれを穴埋めしようとするに違いないからだ。

そうなれば、米ドルへの信認は大幅に低下し始める。ドルは対ユーロで大きく売られることになるだろう。

ドル円はどうなるかという予想を避けるのは、おそらく日本国政府も米国政府に追従するであろうからだ。最低賃金を上昇させることで円の信認も同様に破壊する。ドル円はこれまで通りヨコヨコで推移するだろう。(日本の輸出企業の都合が優先されることもあって、ドル円を動かすような政策は良くも悪くも取れないのである)

こうなれば、円ベースで買うべきは貴金属である。最低賃金の上昇は着実なインフレを招くことになる。これを大喜びする人もいるようだが、実際は喜ばしいものではない。

賃金の調整には、倒産や解雇、再就職というプロセスを必要とする。この間、労働者は旧雇用主にしがみつこうとするし、雇用主はこれをふりきろうとするから、激しい軋轢が生じる。この軋轢の末に賃金と労働条件は調整されていくはずだ。消費財などの価格は賃金よりも先行して上昇する。労働条件の更新とくらべて、商品の値札を張り替えることは簡単だからだ。一連の調整が終わった時、労働者は1500円の最低賃金と、それ以上に値上がりした物価を経験することになる。

さて、自分にとって重要なのは労働者が苦しむかどうかではない。どうやって儲けるかである。民主主義はそれが合理的であるかどうかと関係なく、感情的に最低賃金上昇を支持するだろうからだ。

産業が調整にコストを要すること、物価が上昇すること、が分かったなら、最初に上昇してくるのは何かというと、商品(コモディティ)の価格である。穀物や農産品などの価格は上昇するだろうし、貴金属や石油などもドルや円ベースでは上昇するだろう。また、資源国通貨も上昇しやすくなる。

自分が投資するのは、貴金属である。貴金属はこの調整局面が長く続いても、その間ホールドできる安全資産になりえるからである。ドルの下落、円の下落、賃金水準の低下という局面において、金・銀・プラチナは輝きを増す。

人々が最低賃金の悪夢から覚めたとき、十分な貯えを残すことができた資産家だけが、彼らを雇うことができるのである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です